「この子の走り方、なんかおかしい気がする」
運動会や公園で我が子の走りを見て、そう感じたことはないですか。
でも何がおかしいのか具体的には分からない。
ネットで調べると「腕を大きく振りましょう」「もも上げをしましょう」と書いてある。
試しにやらせてみたけど、何も変わらない。
この流れ、実は相談に来られる保護者の方の8割以上が同じパターンです。
なぜ変わらないのか。
理由は単純で、「腕振りがおかしい」のは結果であって原因じゃないからです。
風邪で熱が出ているときに氷で額を冷やしても、風邪は治らない。
それと同じで、走り方の「症状」ではなく「原因」にアプローチしないと改善しません。
僕は青山学院大学の理工学部で生命科学を専攻しながら、走り幅跳びで全国大会7位まで行きました。
その過程で気づいたのは、走りの改善に必要なのは「根性」ではなく「原因の正確な特定」だということ。
この記事では、子供の走り方が崩れる本当の原因を、バイオメカニクスの視点から解説します。
走り方がおかしい子を横から動画で撮ると、ほぼ確実に共通点が見つかります。
体がまっすぐじゃない。
頭が前に突き出ていたり、お尻が引けていたり、背中が丸まっていたり。
プロの目から見ると、走り方の問題の根本は「体軸の崩れ」に集約されることがほとんどです。
内川(実例エピソードをここに記入)
走りのフォームを見るとき、僕が最初にチェックするのはこの5つのポイントが一直線かどうか。
この5点が一直線なら、地面から受ける反発力をロスなく推進力に変換できます。
どこかが曲がっていると、力が逃げて効率が悪くなる。
子どもに分かりやすく伝えるなら「学校の先生が使う長い定規、あれが背中に入っていると思って走ってみて」と言うとイメージしやすい。
定規は曲げたら折れる。体もまっすぐのほうが力が通りやすいのは同じ原理です。
「走り方がおかしい」と相談される保護者の方に具体的に聞くと、多くは「腕が横に振れている」「手がグーになっている」「腕が上がりすぎ」と答えます。
確かにそう見える。
でも12人中9人の指導者がまず腕振りを直そうとする中で、僕は腕を見ません。
なぜか。
腕振りが横に振れている子の大半は、頭が前に出ているんです。
頭は約6kg。ボウリングの球と同じ重さが前に傾くと、肩が内側に巻き込まれ、肩甲骨の可動域が狭くなる。
結果として腕がまっすぐ振れなくなる。
つまり、腕の問題に見えて実は「頭の位置」の問題。
体軸を修正せずに腕振りだけ直しても、体軸が曲がったまま速く腕を振る子になるだけです。
パターン1「前傾しすぎ型」
頭が前に出て背中が丸まっている。地面を見ながら走っている。
腕振り・足運びの両方に影響が出る。改善優先度が最も高い。
パターン2「後傾型」
上半身が後ろに反っている。足が前に出すぎて、ブレーキをかけながら走っている状態。
膝への負担も大きい。
パターン3「左右ブレ型」
体が左右に揺れている。片方の肩が下がっている場合もある。
体幹の弱さか、左右の筋力バランスの問題が多い。
パターン4「力み型」
全身がガチガチで、走りがぎこちない。肩が上がっている、歯を食いしばっている。
脱力の技術を先に教えないと、フォーム修正が入りにくい。
走り方の改善は「気合いで直す」ものではなく、正しい手順を踏んで一つずつ修正するものです。
これが最も重要で、最も軽視されているステップです。
人間は自分の体がどう動いているか、驚くほど認識できていません。
「腕をまっすぐ振っているつもり」の子に動画を見せると「え、こんな動きしてたの?」と驚く。
大人でも同じです。
スマホで十分なので、横から走りの動画を撮ってください。
可能なら後ろからも。
横からの映像で体軸の崩れ、後ろからの映像で左右のバランスが分かります。
僕のレッスンでは毎回動画を撮影し、レッスン時間の25%をこの動画分析に使っています。
「自分の走り」を客観的に見る。ここが改善の出発点です。
動画を見て問題が見つかったら、次は原因の切り分け。
これが専門家としての腕の見せどころです。
走りの問題の原因は、大きく3つに分類できます。
原因の切り分け3パターン
切り分けの方法は簡単なテストで判別できます。
例えば「片足スクワットをやってみて」と言って、膝を曲げられるなら筋力は足りている。走りで使えていないだけなので認知の問題。
曲げられないなら筋力の問題。
この切り分けをせずに「とりあえず腕振りの練習」「とりあえずもも上げ」とやるのは、病名を調べずに薬を飲むようなものです。
これは指導現場で最も大事にしていること。
保護者の方は「腕振りも体軸も接地も全部直してほしい」と思うかもしれない。
でも2つ以上を同時に直そうとすると、子どもの脳のキャパを超えて、結果的にどちらも中途半端になります。
1回のレッスンで直すのは1つ。多くても2つ。
そして、最も根本的な原因から直す。
例えば体軸の問題と腕振りの問題が両方あるなら、体軸を先に直す。
なぜなら体軸がまっすぐになれば、腕振りは連動して勝手に改善することが多いから。
逆に、腕振りだけ直しても体軸は直らない。
この「優先順位の判断」こそが、専門家に任せる最大のメリットです。
内川(内川コーチの一言をここに記入)
あなた動画を見ても何が原因なのか、正直判断できないんですけど…
内川LINEで走りの動画を送ってください。無料で簡易診断をお返しします。
「専門家に見てもらうのが一番」とは言っても、まず自分で確認したい気持ちは分かります。
以下に、保護者の方がスマホ動画でチェックできるポイントをまとめます。
走っている姿を横から撮影して、一時停止。
接地の瞬間(足が地面についた瞬間)のフレームを見てください。
頭・肩・腰のラインがまっすぐなら合格。
頭が前に出ていたり、お尻が引けていたりしたら、体軸の修正が必要です。
走っている姿を後ろから撮影。
肩のラインが左右で傾いていないか。体が左右どちらかに傾いて走っていないか。
左右差がある場合、体幹の弱さか、日常生活での癖(カバンをいつも同じ肩にかけている等)が原因であることが多い。
走っているときの足音に注目してください。
「パタパタ」「ドタドタ」と大きな音がしている場合は、足裏全体で地面を叩きつけている証拠。
理想は「タッタッタッ」と軽い音。
地面を「押す」のであって「踏む」のではない。この違いは音で判断できます。
「走ってみてどこが疲れた?」と聞いてみてください。
疲れた場所から問題を推測する
子どもの体感は意外と正確です。
走りの専門家でなくても、この質問の答えからヒントが得られます。
走り方は一度正しいフォームを覚えれば、サッカーでも、ラグビーでも、野球でも、どんなスポーツにも活きます。
実際に、うちのレッスンを受けた子がサッカーのアイリスオーヤマカップ全国大会で優勝したり、ラグビーの全国大会決勝でMVPを獲ったりしている。
内川(実例エピソードをここに記入)
これは「足が速くなった」だけの話ではなく、「体の使い方が根本的に変わった」結果です。
走り方の改善を後回しにするほど、間違ったフォームが体に染みつきます。
子どもの体は大人よりはるかに柔軟で、正しい動きを吸収するのが早い。
始めるなら早い方がいい。
お子さんの走りを横からスマホで撮って、体軸が一直線かどうかだけチェックしてください。
この記事のチェック1〜4を実際にやってみて、お子さんの走りの「タイプ」を把握する。
動画を見ても「何が原因か分からない」「どの練習をすべきか判断できない」と感じたら、専門家に見てもらうのが確実です。
陸上アカデミアでは、コーチ1人に対して生徒最大4人の極少人数制で、毎回スマホで撮影してレッスン時間の25%を動画分析に使っています。
お子さんの走りを撮って、問題を特定して、改善策を具体的にお伝えする。
コーチは全員、全国大会出場レベル以上。
生命科学に基づく「なぜそうなるのか」の説明を必ずします。
走り方の問題は、原因が分かれば驚くほど早く改善します。
分からないまま何年も間違った練習を続けるのは、正直もったいない。
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「50mタイムシミュレーター」で改善の余地も数値で確認できます。
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